Talk about 4 郷津雅夫

であい 郷津雅夫

 1990年私は写真集『NEW YORK』を岡村さんに出してもらった。
71年に日本から飛び出す事が目的で渡ったニューヨークからポチポチ戻れる様になった頃で、嬉しかった。
 その後岡村さんの人となりを知るにつれ、想いや表現として作ってくれていることがわかった。採算も考えず、作家と同じだなーと感謝したものだった。
 ニューヨークでビザの為に通っていたアートスクールの後、撮るのが目的で我流で始めた写真を“これは質より量だ”と言って拾い上げてくれた、今は亡きO.K Harris Galleryの Ivan Karpといい限られた人生でこんな二人に会えたのは幸運だった。

 やたらと美意識の強い岡村さんが自分自身の作品を作り出すのは当然だった。
 職業芸術家達の群れから離れた、自由と孤独、それらを超えた良い時代を生き抜いてきたであろう、独特のグラフィカルな匂いのする作品群が好きだ。
 又それを一刻者の友人石川康彦が編集している! 人生悪くない!!

Pond Eddyより

作品郷津雅夫(ゴウズ・マサオ)
■ 1946年長野県生まれ 1971年渡米。以後ニューヨーク在住 1971-73年ブルックリン・ミュージアム付属アートスクールに絵画を学ぶ。(マックスベックマン、外国学生奨学金) 1980年、ニューヨーク、O.K. Harris Galleryにてマイノリティの表情を捉えた「Windows」の個展。以降、O.K. Harris galleryで専属アーチストとして写真展、写真から転化した窓の立体彫刻展を発表し続ける。 その他、世界の美術館等でグループ展多数。1985年に20年近く撮り続けた「Windows」で第10回伊奈信男賞(ニコンサロン年度賞)受賞。1990年パリ写真月間特別審査員賞を受賞。窓の立体はアメリカの著名なコレクターMartin Z Maguliesにコレクションされる。その他、The New Orleans Museum of Arts等。現在マンハッタンの自宅から2時間ほどの山中にアトリエを構え、窓の彫刻を制作中。